ももクロは何でも入れられる箱。引力が半端ない箱。〜ももクロ日産ライブ感想

ももクロ日産2013

ももクロは何でも入れられる箱(コンテナ)。

特に春夏の大きなライブはその様相を強めた。西武ドーム春の一大事では、音楽を中心としたフェスのようだった。音楽フェスの序章という印象で見ていた。それが日産スタジアム 夏のバカ騒ぎになると、音楽に限らずフェスではなく「お祭り」になった。スポーツの祭典ということで、マラソン、100m競争、あげくにサッカー。でっかい顔セットまで。文字にすると、なんだこれ?!ってなる。

ももクロというコンテナは、どんなフォーマットであっても入れられる。異質なものであるほどしっくりするほど。そしてその箱は無邪気で引力はとても強い。日常のルールがゆがむほどの強い力。

ライブ終了後のライブビューイング向けのメッセージ映像は出演者総出。非常に楽しげであり、あのライブを一緒にやれたことを喜んでいることがとても伝わってきた。ゲスト、サポートメンバーの方たちは、練習そして本番での彼女たちの輝きに魅了されて、ファンになってしまっていることがとてもよく分かる。他のアーティストでもそうだろうけど。ももクロは、一体感の伝わり方がなにかしら違う。そこがももクロの魅力だと改めて感じた。どんな言葉で表現すればしっくりくるのか。一体感、気持ちの伝播力、気持ちが通い合う交感力、引力。

彼女たちは何m走ったのだろう。自分たちの身体で伝えることへのこだわり

西武ドームでは、セット・構成のレベルアップ、生バンド、パフォーマンス、4時間半という驚きがあった上に場面転換もテンポが良かった。日産では、生バンド、SROはすでに知ってしまっている分、驚きが少なかった。また、場面転換の間は開いていたので、LVだと立ったり座ったりがこまめだった。疾走感という意味では西武ドームに軍配が上がるだろう。そこは少し残念だったけど⋯、。

芝生エリアを使わなかった理由は分からない。その場にいた人からすれば、非常に距離を感じるセットだったろう。ヴィジョンの数は西武ドームよりも少なかったのではないか。移動車に乗って会場内を回ることもあったけれど、ピッチを走ってアリーナに近づく様子を何度も見た。花道があって移動するよりも、観客の居ない芝生を走ってやってくるというシーンに“自分たちの足で近くに来た”という印象を持った。

西武ドームではサムライロックオーケストラ(SRO)によるパフォーマンス中に一緒に歌うことはあっても、歌う役割から大きく外れないメンバー。日産では、夏菜子が走り、5人でサッカーの試合(茶番だけど)。スポーツの祭典と称し、自分たちの身体を使って出来ることを何でもやるという身体性に徹底してこだわったライブだったという印象。

目指すはフェスの主催者としてのももクロ。そしてフェスの受け皿としてのモノノフ。

自分の好きな曲がぶった切られて残念だったという気持ちも分かるけど。怪盗少女がぶった切られてオヤジにコールしちゃっても、走れ!の大サビをゲストに歌われても、BIONIC CHERRYがぶつ切りになっても、それを悲しんでると楽しみが半減しちゃう。自分は斉藤和義さんが好きだけど、毎回ライブではこの歌を今回はどんなアレンジでやるんだろうっていう楽しみがある。ももクロの大きなライブは色んな要素が詰め込まれてて、次の時にはまた新しいものが入ってくる。異質なものを取り込み続けるので、極楽門やももクリ11みたいなライブ見たいって思っていると、常に裏切られ続けちゃう。

春夏2回のライブを見て、フェスの主催者になるための力を付けている道程なんだろうなと。ももクロがおもしろがっているものを一緒におもしろがりましょうというメッセージなのかなと。ライブを見たどんなアーティストが来ようがももクロが認めて呼んだ人ならば全力で盛り上がる。布袋さんの「僕もモノノフになりました」の一言に、自分のことのように喜ぶ観客。これがももクロの本質だって気がした。

https://twitter.com/_HOTEI/status/364003208818999297

8/9追記:フェスというよりニコニコ超会議的なイベントを想像した方が、イメージに近いかもしれない。七番勝負をやっているので、コント、政治、プロレスまで何でもありな感じが。

“くだらない”を楽しめることは自分の多様性が広がること。

これまで以上にくだらないことに全力だった。最初にステージを見て、芝生ゾーンを使わない(使えなかった?)ことに驚いた。使えなかったとしたら逆手にとったのだろう。あの大きな顔のセットだって無くたって成立する。何回も使えるものでないし。力の配分に損得がない姿勢こそが「バカ騒ぎ」。LVでは芝生ゾーンにCGが重ね合わされており、拡張現実(AR) を見せていた。モーションキャプチャーをしてCGのメンバーが踊るという場面も。確かにメンバーの手首などに黒いセンサーらしきものが張り付いていた。現地ではAR見れたの?もしかしてLVだけ?

同じサッカー場の国立競技場を目指しているももクロにとって、芝生が見えたままの会場で、何が出来るかを実験(チャレンジ)したのかもという妄想もしている。日産は残念という声も聞くし古参を切ったという声もあるけど、何より12月のももクリを半野外の西武でやると決める奴らなんだよね、ももクロ陣営ってば。モノノフ含めて、チャレンジが求められてるグループなんだよ。だって普通に考えたら冬に野外でやっちゃダメじゃん。気持ちじゃなくて身体そのものが冷えるから、間を開けたり静かな曲が続くというような構成やセットリストを組み立てるのことに制限が加わるだろうし。演者側の衣装にも制限が加わる。あ、暖をとれるペンライトとか発売しちゃうのかもしれんぞ、スムーチは。

くだらないこと、必要ではないことに力を注ぎ込むこと。それって、“無駄”なことをすること。突き詰めると多様性を抱え込むことであり、これしかやりませんという純血性を求めてはいない分、非常に強いチームになる。それを面白がれることは、いろんなことに対応できる自分の多様性を広げていくことにもなる。ダウンタウンももクロバンド音楽監督の武部さんが言う「ももクロを面白がれなくなったらお終い」の一言。僕は勝手に、多様性を認め抱え込める姿勢と理解している。

ももクロには引力がある。僕らミュージシャンや作家も引き付けられているし、今ももクロはそういうアテンション(注目)をもっている。僕もそこで新しい出会いや、新しい何かが生まれるのがすごく楽しみですね。ももクロを聴いた事ない人は本当に真剣に聴いてみてください。本当に面白いですから。 逆にももクロを面白がれなくなったらお終いだよって僕は思いました。

今回、メンバーのここにやられました。

ももクロの距離感は小動物のようだった。カメラに近寄る場面では、屈託なく素直に”くっつきたいのっ!”っていう勢いで迫ってきてた。ネコがよってきてる様に感じた(家で飼っているネコは朝になると、自分の鼻を僕の顎に押しつけてくる。打ちの猫を思い出した)。特にれにちゃんがあの笑顔で。しおりんは天真爛漫に。夏菜子は愛嬌200%で。あーりんはキャラ載せつつも甘えて。杏果は気後れしてるのが余計に可愛い。自分で言っててちょっとキモいです(笑)。

夏菜子が自己紹介後に「見て!」と空を指差す。思わず上を見たら「バカがみるー♬」とニヤける夏菜子。一気に観客の頭のネジを外した。場面転換で客が静かになると、すかさず「盛り上がってる?大丈夫?」と煽る夏菜子。
今回ではないけど松崎しげるさんを「南国ピーナツ」と名付けたれにちゃん。夏菜子の顔セットに入っていく松崎さんを、「夏菜子イート南国ピーナッツ」というしおりん。
あーりんはオープニングVTRで「ももクロの目指すライブは、花火のように一瞬で消えてしまうけど心に残る」と言ってた。実際に、一回限りにこれだけの手間暇をつぎ込むライブだった。やはりあーりんの目線は高い。
灰とダイヤモンドで目を潤ませている杏果。

P.S.

LVで見ているので、広い会場に居てみているのとはまた違う感想を持つだろう。同じ空間に居ないという遠さは感じてしまうが、表情はよく見えたし音の反響や遅れは気にならなかった。ただし、今回のカメラワークでは構成全体を見ることが出来なかった。サンバチームや SRO が出演しているとき、全体が映し出されないので、居るかどうかがわかりにくかった。twitterで見たけど、シューティングスタッフが西武とは違うそうですね。

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