ふと見た立川談春の落語で泣いた体験。

要約:立川談春の紺屋高尾に思わず見入ってしまった話。

落語は好きだけれど、あまり生で聞いた経験はない。春風亭小朝、立川志の輔は独演会に出かけたことがある程度。

少し昔の話しだけれど、坂崎幸之助のお台場フォーク村 第38夜をテレビでたまたまみた。2013/8/22にZEPP TOKYOで行われたイベント。

ふと見ていると、坂崎幸之助がオープニングで1曲歌った後、談春さんが現れ、落語をやるという。前情報無しに、フォーク村だと思ってみていたので驚いた。

フォークという年齢が高めなイベントではあるものの、この日は秦基博やWaTも出ており、ZEPP TOKYO は高い声で満たされて若いお客さんが多かった様子。

談春さんも、若いお客さんが多いこと、音楽のイベントであることに触れ、「どんな表現でも、根っこは同じで I LOVE YOU をどう伝えるかだと思っている」と言って落語は始まった。日本で初めて”I Love you”を訳した二葉亭四迷の話題に触れてスタート。

後で調べると、演目は紺屋高尾 (こうやたかお) というものだった。何も知らずに始まり、思わず見入ってしまった。

始まってしばらくは反応が少なく、落語や江戸の言葉がよく分からない人も多かったようだ。

  * * *

紺屋高尾。どんな噺かを簡単にまとめてみると。

純朴な紺屋(染め物)職人の久蔵がふと、花魁(おいらん)の高尾に一目惚れしてしまう。高尾は最高位の花魁であり、いっかいの紺屋の職人に手の届く女性ではない。

3年をかけ身を粉にして働いてお金を貯め、何とかして会いに行く。ただし身分差があるので、普通の方法では高尾には会えない。そこで周囲の力を借り、身分を偽って会いに行く。

身分がばれないように、話しをするなと言われていたのだけれど、一夜を共にしたあと、感極まって全てを正直に打ち明けてしまう久蔵。

花魁は今の言葉で言えば最高級の売春婦って事だけど、この話では業界の有名な女性っていう感じだろうか。一夜を共にするのに数百万が必要だという。

  * * *

染め物職人 久蔵が高尾に真実を打ち明ける場面になると、会場の空気が一変した。テレビ越しでもそれは伝わってきた。

それまでは落語や江戸の言い回しにぴんときていなかったお客さんも、ピンと張り詰めた空気の中、息をのんで素朴でまっすぐな思いを久蔵の話を聴いていた。

高尾が、次はいつ来てくれるのと聞いてくるが、会うにはお金もかかり次の機会はないと思わず泣き出す久蔵。

噺としては、久蔵のまっすぐで真摯な態度に高尾が胸を打たれる。

まさにそのまま、久蔵のまっすぐな重いが談春さんを通してそのまま伝わってきた。その思いに触れてこらえきれずに涙が溢れてきた。噺の中の久蔵や高尾と同じように、相手の思いに触れて、泣けて泣けてしょうがなかった。

落語で泣いたのは初めてだった。

落語と、談春さんのすごさを感じた。必ず今度生で高座を見ようと思った。チケットがとれないわけだ。

このCDには紺屋高尾が入っている。少し前の舞台のようだけど。

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