笑っていいとも8000回。生放送に視聴者を呼び戻す気概。とんねるずとタモリの「意味のない」芸。

2014年1月14日、「笑っていいとも!」は8000回を迎え、テレフォンゲストにとんねるず。タモリ芸に含まれる視点のくだらなさと凄さを実感し、フジテレビらしさを存分に感じた。誰かに借りるなり、何とかしてみるべし!。

その日は仕事が終わり他の記事にかまけていたのだが、嫁がこれは流れを押さえておくべきだから今日中に見たほうが良いというアドバイスで視聴。ここまで笑ったの久しぶりというほどに笑った。

恵も8番つけてる

業界視聴率はすごかったのではないか。石橋貴明は、TBSで「ひるおび!」をやっている恵俊彰の名前を出し、「恵もいま8番(フジテレビ)つけてる」とまで言う。「生でタモさん(の芸)見れるなんてね」と憲武。とんねるず、フジテレビ、スタッフからの最大のリスペクトが詰まっていた回。

フジテレビのことだ、いいとも最終回は局の垣根を越えるかもしれない。

数回前からテレビ受像器で見られる番組情報にも「7997回」などと記載して、8000回を迎えた。生放送でとんねるずをゲストに迎え、48分22秒テレフォンショッキングを続ける新記録を打ち立て、とんねるずが不定期レギュラーの座を29年越しに獲得した、8000回の記念すべき「笑っていいとも!」。

けれどもタモリは、オープニングで気持ちを聞かれて「なんの実感もないですね」と相変わらず。芸能人やテレビ人としてどうこうよりも、いい坂道を見つけ、地形の断層や暗渠を探しだし、鉄道のポイントを見ることに軸足を置いているタモリが相変わらずスタジオアルタにいた。

「わからないけど面白い」

30歳でするりと芸能界に入り込み、34歳頃には日テレ「お笑いスター誕生」の審査員に「なりすます」。(このあたりの詳細はこちらの記事に。)

お笑いスター誕生「米丸師匠、京唄子、鳳啓助、赤塚不二夫」ら加えてタモリが審査員のなか、タモリだけがとんねるずを面白いと評価した。おそらく赤塚不二夫も面白がったのだろうとは思うのだが。

石橋貴明が「ほとんどの皆さんには分かってもらえなかったんですけど、タモリさんだけが“お前ら何やってるか分からないけど面白い”」と言ってもらったことを感謝し、木梨憲武も「それまではテレビで京唄子さんにこてんぱんに怒られていた。起承転結がないと。」と重ねた。タモリも「何やってるか分からないから直しようがない。ボケもしなければツッコミもしない」という。

「意味(sense)がなくて(non)よろしい」

ちょっといいいともからはなれるが、この映像を見て欲しい。

ベストテンで「中州産業大学タモリ教授の教養講座」をやっている映像。ベストテンは見ていたがこれは見た記憶がなかった。「意味の世界は嫌いなんです」(ほぼ日刊イトイ新聞 – はじめてのJAZZ)というタモリらしいネタ。

「日本の歌のナンセンスについて考えてみたいです」と「『かもめが飛んだ日』、毎日飛んでおりますですね」と歌詞の意味のなさ、不思議さをいじるタモリ。さらにその日の出場歌手の曲名と歌詞をいじり始める。最後に、「一番ナンセンスなのは『勝手にシンドバッド』。これが一番ナンセンスでなんでございますね。わたくしはこれから音楽っていうのは歌は意味がなくてよろしいと思うわけでございますですね。つまり人間の声が楽器と同じようになるってことでございますね。もっとむちゃくちゃにした方が良いと思いますね。『勝手にシンドバッド』、Please open the music.」。そして演奏がスタート。

袴姿で登場した桑田佳祐を押しのけ、スーツを脱ぎながら「今朝も早よから畑〜」と歌を乗っ取る。最初のうちは日本語として意味を成しているが、後半はハナモゲラ語になり最後はブルマ姿に。

この演出を企画したスタッフ、受け入れたサザンオールスターズ、桑田佳祐の画期性が素晴らしい。声を楽器とすることにこだわった桑田佳祐、「いとしのエリー」がヒットする前でまだコミックバンド扱いされながら,バンドとしては当時珍しくランキング番組に出ていたサザン。

ハナモゲラ語。意味の解体

いいともに話を戻す。

ここに出るに当たり、タモリのアルバムで「四カ国語麻雀」や「ハナモゲラ語」を聞いてきたという石橋貴明が「ハナモゲラ語とは何なんですか?」と聞く。憲武は「こうやって司会してますけど、演じる人でしたから」と、タモリの芸を紹介する流れに。「四カ国語麻雀を聞いて興味を持った言語学者が、むちゃくちゃな日本語のモノマネがないじゃないかと言われてやった」というハナモゲラ語。外人が初めて日本語を聞いた時の印象を真似たのがハナモゲラ語。

タモリ

これは相撲の実況中継のネタだが、決まり手はすべてハナモゲラ語。意味のある言葉をつなぎ合わせて面白がるネタや言葉のリズムで面白がるネタではなく、意味そのものが解体されているネタ。

産み落とされた仔馬

「生まれたての仔馬」を見るために、11PMのオープニング、新沼謙治のネタを差し出すとんねるず。「いやーなつかしいですね」「おーっと、てやんでい」の動きのシンクロぶりが素晴らしい。

とんねるずのシンクロ

そして前に出て、カメラが一瞬追えないほど突如として「バタン!」と倒れ込むタモリ

フレームから消えるタモリ

「生まれたての仔馬」というワードはツッコミなどでよく使われ演じられもするが、脚を震わせて立ち上がる瞬間から行われることが多い。「劣化コピー」しか見れなくなっていた今、まさに産み落とされたところから始めた

タモリ 産み落とされた仔馬

意味の世界にいないものの「心象」

木梨憲武にハエとハイエナの違いを見せて欲しいと頼まれ、「ハイエナだけはね、形態模写じゃないんだ。ハイエナは心象模写。ハイエナはこういう気持ちで歩いてるんじゃないかなと」。

「物陰から出てきて、草原を見渡して、“あ、別にないな、あっち行ってみよう”」というハイエナの気持ち。

タモリ ハイエナの気持ち

ハイエナはそもそも意味の世界に生きていないのに。それの「心象」を模写するのがタモリ。

その上「ハエは結構難しいんだよ。そんきょ(蹲踞)の姿勢から始まる」と言って、並ぶ3人。貴重映像。

ハエ タモリ+とんねるず

生放送に呼び戻す。くだらないライブ感のフジテレビ

フジテレビはこういった生放送の「ライブ感」が何より面白いテレビ局だということを再認識させてくれた。生放送のハプニング感、「予定調和と感じさせない」場面づくりにはやはりとんねるずだなと思わせた。小僧的ポジションで相手の懐に入り込み、相手の引き出しを全部出させて、愛のあるいじりをする。

この記事(タモリの「なりすまし」芸が見られる木曜日のいいとも)に書いたが、木曜日の「なりすましタモリを探し出せ!タモレオン」は、タモリ好きにはたまらない企画にもかかわらず、12日の増刊号では流さなかった。今回の8000回も他のコーナーをすべてなくしてテレフォンをやった。他のレギュラー陣が「レギュラーには簡単にはなれないんだよ!」と言う中で、「あと10週だからいいんじゃないの」とタモリ。いつ出てくるか分からない不定期レギュラーにとんねるずが決定する流れ。

もともと「いいとも」は、タモリの気まぐれ、テレフォンが何分で終わってコーナーが時間内にやれるのか、今日は何が起きるのかというライブ感が楽しい番組だった。

そして、なぜだかレザー系ファッションに身を包むバナナマン設楽。前の週にゲッターズ飯田の占いで運勢UPのため今週レザー系でくる約束をしたことを時間のない中で説明するくだり。続けて視聴することで得られるライブ感も見せた。そうそう、もともと日村がゴッドタンヒム子企画で言い始めた「全部取って、えい!技あり〜」をIKKOが「背負い投げ〜」って使い始めたことについて、バナナマンはなんかいじるのかなあ、なんてことも思って見てた。

3月の番組終了まで、あと10週あまり。増刊号でしか見ていなかった視聴者、「マンネリでつまらないから見ていない、オワコンだ」と言っている人たちを生放送に呼び戻すつもりがあるのだろうと感じた。

そして、曜日対抗企画だけはこなして、マンネリズムを守るあたりも「いいとも」らしい。

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笑っていいとも8000回。生放送に視聴者を呼び戻す気概。とんねるずとタモリの「意味のない」芸。」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: 笑っていいとも8000回。生放送に視聴者を呼び戻す気概。とんねるずとタモリの「意味のない」芸。 | このやっかいな、 | TV情報総合ぽ~たる

  2. ピンバック: キンコン西野だけじゃない!タモリの一言に”救われた”人は多かった | 四葉のクローバー

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